ゴルトベルク変奏曲を演奏したいあなたへ



こんにちは、オリーブです!


こんなお悩みはありませんか?


ゴルトベルク変奏曲を演奏したいと思うけど装飾音が難しそうで手が出ない…

どの楽譜を選べば良いか分からない… 

お手本となる演奏を聴いてみたいけど、どれを聴けば良いの?

チェンバロ以外の楽器でも演奏できるの?


今回は、こんなお悩みを解決できる記事を書いてみました。

最後まで読んでいただくことで、ピアノや弦楽器・管楽器でもゴルトベルク変奏曲をあなたらしく素敵に演奏できるようになります。

  

なぜなら、ピアノはソナチネレベルだった私も、ご紹介する方法でゴルトベルク変奏曲のことを深く知り、自分なりの表現ができるようになったからです。


記事前半では「ゴルトベルク変奏曲の概要や人気の秘密」、後半では「演奏のための楽譜や歴代の名演奏」を紹介するので、じっくり読み込んでくださいね。

ゴルトベルク変奏曲とは?不朽の名作をわかりやすく解説

 

オリーブ、今日はゴルトベルク変奏曲のことを色々教えてね。


リカ、ゴルトベルク変奏曲のことならまかせて。

じゃあ、早速有名な演奏を一つ聴いてみましょう。グレン・グールドが1981年に残した録音で、日本の映画やアニメにも使われているのよ。

『バッハ - ゴルトベルク変奏曲 BWV.988  グールド 1981』


映画だと『誰も知らない』『そして父になる』や、アニメ『時をかける少女』に使われているのを知っているよ。登場人物の気持ちが切り替わる時に上手く使っているよね。

さすが、リカは映画に詳しいわね。映画のシーンととてもよく合っているわよね。

次は、ゴルトベルク変奏曲の背景や構成の解説をしていくわね。作品のことを知ると、使われている映画の見え方も違ってくると思うし、リカが将来やりたいことに繋がるかもしれないわね。

確かにそうだよね。作曲したのは、あの有名なバッハよね。

そうね、有名なバッハ。曲名はゴルトベルク変奏曲なんだけれど、例えばモーツァルトの『きらきら星変奏曲』と同じ変奏曲でも違うところがあるのよ。『きらきら星変奏曲』は、『きらきら星』の主旋律を変奏曲にしているでしょ。でもゴルトベルク変奏曲は、1曲目のアリアの伴奏低音部が主役となって30の変奏曲が作られているの。バスパートが主役なのよ。構成にも数学的な工夫があって”バッハの宇宙”とも言える作品なの。

変奏曲の主役となっているのは低音部なんだね。30もの変奏曲を作ってしまうなんてすごいな。

主役となっている低音部ってこんな音よ

『バッハ ゴールトベルク変奏曲 解説付 ラルフ・カークパトリック編』全音楽譜出版社 2014年※1

へえー、意外と単純な旋律なんだね。

 

ゴルトベルク変奏曲の魅力と人気の秘密を徹底分析

ゴルトベルク変奏曲は何でこんなに人気があるのかな?アリアは特に有名だけど。

そうね。アリアはとても綺麗な曲だから。私もアリアだけでも演奏できたら、と思って練習を始めたわ。ゴルトベルク変奏曲には有名な逸話があるの。そのほかにも変奏曲の中に規則的に入れられているカノンに数の秘密が隠されていて、作曲をする人や数学・物理学を愛する人にも人気のテーマなのよ。

奥が深いんだね。オリーブがこの曲を好きな理由もわかる気がする。

そうなのよ。奥が深いのよね。

有名な逸話、聞いたことあるかな?これを題材に映画を作るなんていうの、どうかしら?

こんな素敵な絵本があるのよ。読んでみて。イメージが広がるわよ。

『ゴルトベルク変奏曲 バッハ 音のよろこび』

アンナ・H・セレンザ 文 ,ジョーアン・E・キッチェル 絵,藤原千鶴子 訳,2010,評論社

1737年のはだ寒い秋の朝だった。ポーランドのグダニスクに滞在中だったカイザーリンク伯爵は、セント・メアリー教会の木の長イスにすわった。友人であり、伯爵家の音楽顧問でもあるヨハン・セバスチャン・バッハが、「いいことがありますよ」と言って、連れて来たからだ。

「一体全体ここで何を見せてくれるっていうのかね? 見わたしたところ、すきま風の入る礼拝堂に、年よりの信者が数人いるだけに思えるが?」伯爵がふるえながらたずねた。

 バッハは二階のオルガン席を指さした。

「ほら、あそこをごらんください。待っていたのはあの子でございます。来るだろうと思っておりました」

 見上げると、十歳くらいの男の子がオルガンのイスにこしかけようとしていた。ほどなく、頭上のパイプ・オルガンから神々しい音楽がふりそそいできた。

「あれは、だれかね?」感心した伯爵が、小声できいた。

「ゴルトベルクと申します」…

…数年はこういう暮らしだった。

ところが、1741年にカイザーリンク伯爵は胃をこわし、その後不眠症になやむようになった。ある晩ベッドに横になっていると、客間から音楽が聞こえてくるような気がした。

「誰だろう、こんな夜更けに?」伯爵は首をかしげた。

ゴルトベルクは練習に夢中になっていたので、バタバタ近づいてくる足音にも、まるで気がつかない。

ドアがギーッと軋みながら、ゆっくり開く。ゴルトベルクは演奏をやめ、身をかたくしてふりむいた。…

…ゴルトベルクは、しばらく考えた。

「長く会わなかったぼくと君?キャベツと赤カブに追い出されたぼく……だって?」

とつぜん、ひらめいた。バッハのとなりにすわると、急いで楽譜の最初のページをめくった。

「あっ! 先生のなぞなぞ、答えがわかった。”長く会わなくて、追い出されていたぼく”って、この主題、つまりアリアのことでしょ?」

ゴルトベルクが、ほこらしげにさけんだ。

「アリアの低音の動きが、曲をささえていた土台だった。それはどこかに消えてしまったように思たけど、30の変奏曲の中に形を変えてずっとあったんだ。もしかしたら、また会えるってこと……ですか?」

バッハは弟子の頭の回転のよさに満足して、声をたてて笑った。

「覚えているかい?変奏曲では左手でひく低音の動きが大事だって、最初に言ったよね。その低音主題が基本を守りながらいろいろに変化し、その間右手は自由にうたっていた」

バッハは弟子といっしょに最初のアリアをひくと、楽譜をとじ、弟子にわたした。

「よくわかったね。貸してあげよう」…

 

とても良いお話なのよ。読んでみて。このお話は史実に近い創作物語なのよ。

次は史実にとても近い研究者フォルケルの著書から、紹介するわね。フォルケルは、バッハの息子たちと親交があり、バッハの伝記を書いた人なの。

ロシア大使カイザーリンク伯爵は、しばしばライプツィヒに滞在したことがあり、

 

クラヴィーア奏者ゴルトベルクをバッハの許で音楽を習わせようとして連れて来た。伯爵は病気がちで、よく不眠に陥った。伯爵の家に住んでいたゴルトベルクは、そんな時には隣室で夜を過ごし、伯爵の寝つかない間、何かを弾いて聴かせなければならなかった。ある時伯爵はバッハに向かって、自分が眠られない晩に少しは元気づけられそうな、穏やかで、いくらか陽気な調子のクラヴィーア曲を幾つか、ゴルトベルクのために作って欲しいものだ、と漏らした。バッハは、それまで変奏曲は同じ基本和声が絶えず用いられるので、ありがたくない仕事だろうと考えていたが、これによって伯爵の希望が最高に満たされるだろうと信じた。しかしその頃すでに、彼の作品はすべて模範的芸術品だったので、この変奏曲も彼の手にかかると、やはり模範的なものになった。しかしこれは、この種のものとして彼の残した唯一の例である。それゆえ伯爵はこれをただ「私の変奏曲」と称した。彼はこれを、どんなに聴いても倦きることがなかった。そして永いあいだ、眠られぬ夜が来ると、「ゴルトベルク君、ひとつ私の変奏曲を弾いてくれ」と命じた。バッハは自分の作品一つで、この曲の場合ほど報いられたことはないだろう。伯爵は彼に、100ルイドールを載せた金盃を贈った。しかしそれの芸術的な価値は、例えその贈り物が千倍大きかったとしても、それでもまだ購われるものではない。

 

『バッハの生涯と芸術』

フォルケル著,柴田治三郎訳,岩波文庫,1988,P151

クラヴィーア:ドイツ語で鍵盤楽器の総称

ルイドール:ブルボン王朝ルイ13世から16世の間フランス全土の造幣局から発行された金貨の単位

 

伯爵はこの曲を聴いて元気になったんだね。良かった。この曲を聴くと眠くなる、という人がいるみたいだけど不眠症に効くの?

不眠の伯爵を退屈させないために書かれた曲だから、眠くさせるための曲ではないわね。聴いてみると変化に富んでいて確かに退屈しないわよね。

私も退屈しないと思う。

 

次はちょっと理屈っぽい話になるけど、カノンの数の秘密を話すわね。

カノンは、『カエルの歌』輪唱のように、複数のパートで一つのメロディを追いかけっこをして歌う形、リカも知ってるわよね。

バッハはよくカノンを書いているよね。

そうね。30の変奏曲の中で、とても規則的にカノンが配置されているのよ。まずは何曲目にあるかを見てみると第3変奏曲、第6、9、12、15、18、21、24、27変奏曲がカノンなの。

3の倍数、ってことか。

しかも、こんなふうに追いかける声部(パート)がだんだん離れていくように作ったの。

  第3変奏曲   1度

  第6変奏曲   2度

  第9変奏曲   3度

第12変奏曲   4度

第15変奏曲   5度

第18変奏曲   6度

第21変奏曲   7度

第24変奏曲   8度

第27変奏曲   9度

すごい、数と音楽って関係があるんだね。これには、数学好きな人も夢中になるね。

まさに宇宙よね。”音の曼荼羅”って私は呼ぶわ!

バッハ・コレギウム・ジャパンの鈴木優人さんがNHKの音楽番組でわかりやすく解説していたから、見てみてね。

NHKらららクラシック より『鈴木 優人 解説 ゴールトベルク変奏曲』

演奏もしてみたいし、映画も作ってみたいな〜。なんだか夢がふくらんできた!

ゴルトベルク変奏曲は聴いても楽しいし、曲にまつわる色々なエピソードがあるから面白いんだね。だから人気があるんだ。納得。

 

ゴルトベルク変奏曲をあなたの楽器で演奏してみよう

 

ピアノやチェンバロ以外の楽器でも演奏されているのね。私はまだ聞いたことがないけど、オリーブ、教えて。

2段チェンバロで演奏するのが正当派だわね。でも他の楽器で演奏するために編曲されていて、美しい演奏が沢山あるわよ。7曲紹介するわね。

 

弦楽三重奏

マティアス・ストリングス

『J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲(弦楽三重奏版/D. シトコヴェツキー編)』

ドミトリー・シトコヴェツキー編曲の弦楽三重奏を、マティア・ストリングスが奏でる。

マティア・ストリングス〜斎藤真知亜 (ヴァイオリン)、坂口弦太郎 (ヴィオラ)、桑田歩 (チェロ)

 

弦楽五重奏 

紀尾井シンフォニエッタ東京 ドミトリー・シトコヴェツキー編曲

『J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV 988 (弦楽合奏版)』

 

紀尾井ホールのレジデントオーケストラ「紀尾井シンフォニエッタ東京」の演奏。バイオリニスト、ドミトリー・シトコヴェツキーがアレンジしコンサートマスターも務めている。

   紀尾井シンフォニエッタ東京

   https://kioihall.jp/en/about_kco

 

サクソフォン四重奏 

ベルラーへ・サクソフォン・クァルテット

『Goldberg Variations – no. 20 Berlage Saxophone Quartet live』

 

ベルラーへ・サクソフォン・クァルテットは2008年にアムステルダム音楽院の学生たちで結成されたサクソフォン四重奏団。編曲はアルト・サクソフォン担当のペーター・ヴィーグによるもの。

ラエス・ニードルシュトラッサー(ソプラノ・サククソフォン)

ペーター・ヴィーグ(アルト・サクソフォン)

フアニ・パロップ・テークレス(テナー・サクソフォン)

エヴァ・ヴァン・グリンスヴェン(バリトン・サクソフォン)

   TOWER RECORDS ONLINE ニュースリリース|

   タグ 高音質(クラシック)SACDハイブリッド(クラシック)

   掲載:2021年2月24日

   https://tower.jp/article/feature_item/2021/02/24/1103

   参照:2022年7月3日

 

ヴィオラ・ダ・ガンバ

フレットワーク

「ただならぬ美しさ」と絶賛される。ヴィオラ・ダ・ガンバ6人のアンサンブル、フレットワークによるゴルトベルク変奏曲。

紹介記事

『フレットワーク待望の新譜~ただならぬ美しさの「ゴルトベルク変奏曲」』

  TOWER RECORDS ONLINE ニュースリリース

  更新:2011年9月27日

   https://tower.jp/article/feature_item/2011/09/27/1103

  参照:2022年7月3日

 

ギター

デュオ・シナフェ(10弦ギター・デュオ)

『J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲(10弦ギター・デュオ編)』

10弦ギターは一般的な6弦ギターに低音部の弦が4本追加された特別な楽器。豊かな響きが特徴。

 

琴 

みやざきみえこ

『Mieko Miyazaki: Variations Goldberg / Continuo Musique (17.01.2020)』

 

箏奏者としてのみならず、ジャンルを超えた音楽家として活躍中。

 

鍵盤ハーモニカ

塚谷水無子

紹介記事

『塚谷水無子のバッハ:ゴルトベルク変奏曲第5弾はベーゼンドルファーによる「原典版」!』

  TOWER RECORDS ONLINE  カテゴリ:リリースニュース

  更新:2022年02月28日

   https://tower.jp/article/feature_item/2022/02/08/1114

  参照:2022年7月3日

 

わー、ありがとう。聴き応え、読み応えすごいね。ジャケットも素敵。私はベルラーへ・サクソフォン・クァルテットのサクソフォン四重奏が好きだな。

 そうね。サクソフォンでも全然違和感ないし、新鮮な感じだね。なんだか爽やかな情景が浮かんできそうだね。好きな楽器で演奏してみて。声部を分けて、複数の楽器のアンサンブルもできるわね。

 

装飾音手本付きゴルトベルク変奏曲のやさしい楽譜バリエーション

※1

初めて演奏する人がおさえるポイントってある?

ゴルトベルク変奏曲は、装飾音がたくさんあって、面白いけど難しい印象があるの。

そうね。でも良い演奏をたくさん聴いてみると、とても自由な感じがしない?紹介した演奏家の真似をしてみるのはどうかしら?

そうだね。聴き比べると、なんか自由な感じがするね。真似するの、いいね。

それから、バッハの装飾音ルール通りにゆっくり演奏してみて、基本を理解してみてね。これはバッハが考えた独自のルールなの。装飾音のルールは作曲家によって違うのよ。

『BAC H-Klavier-Buchlein for Wilhelm Friedemann Bach』 ベーレンライター社/2010年

へえー、そうなんだ。

そうなの。大抵楽譜の前に説明があるわよ。

 

この表を見ながら自分で解読して、最初は「ラソファソラソラソラソファソ…」ってカタカナを書いても良いかもしれないわ。

『Bach, BWV 988 Goldberg Variations (complete)with sheet music/fingering バッハ, ゴルトベルク変奏曲 (全楽譜, 指使い)』

こんな親切な動画が投稿されているわ。参考にしてみてね。

動画、わかりやすい。指遣いも書いてくれてるのね。でも、毎回動画を見ながら演奏っていうのも、やりにくいかな。

そうだよね。リカはピアノが弾けるから、出版されている楽譜でも大丈夫ね。

 

3冊の楽譜を紹介するわね。まず1冊目。自分で解読する方法はとても勉強になるけど、親切に装飾音を別の楽譜に起こして併記しているものがあるのよ。日本語でそれぞれの曲の詳細な解説もついているの。

『J.S.BACH バッハ ゴールトベルク変奏曲 解説付 ラルフ・カークパトリック編』

全音楽譜出版社 1998年

2段鍵盤でないと弾けないところを1段で弾けるように、左右の手に音符を再配置しているところもポイントよ。ピアノで弾きたい人にオススメね。

こんな風に装飾音を書いてくれるとスムーズに演奏ができそう。右手と左手が絡まなくて済むしね。

私も最初はこれを使ったのよ。日本語解説がとてもありがたい1冊。オススメよ。

2冊目は、日本語の解説付きで、楽譜に指遣いが印刷されているもの。その代わり装飾音は自分で解読するのよ。指遣いはチェンバロとピアノでは違うというところに注意してね。

『バッハ ゴルトベルク変奏曲 BWV988 (ウィーン原典版)』

音楽之友社 1998年

オリーブがいつも言っているよね。チェンバロとピアノは指遣いが違うって。

親指をくぐらせるような指遣いはしないわね。チェンバロは力を入れずに、アイロンがけをするみたいに手を左右に移動させて演奏するって習ったの。力が入っちゃうと、本当に弾けないのよ。不思議だわ。

なんか、良いな〜。自然体で演奏できそう。

3冊目は、こちら。私、今はこれで練習中よ。

『 バッハ,J.S:ゴールトベルク(ゴルトベルク)変奏曲 BWV988/新バッハ全集に基づく原典版/Wolff編/Schirmer運指

ベーレンライター社 2016年

シャーマー(Schirmer)運指と言って、モダンピアノでも演奏できるように両手が交差する部分をパート分けした楽譜、1つ目と似ているね。ドイツ語と英語で簡単な解説があるわ。ドイツにある評判の良い出版社なのよ。

やっぱり初めは日本語で解説してくれている楽譜がいいな。

※1

あなたが好きな演奏はどれ?ゴルトベルク変奏曲名盤聴き比べ

 

お手本となるような、名演奏を聞きたいな。有名な録音を教えて!

そうね。正統派の演奏も聴いておいた方が良いわね。11人の演奏家を紹介するわ。それぞれの個性的な演奏を聴き比べてみて。装飾音の使い方や間のとり方、テンポも全然違うわよ。

 

【世界的に有名な現代の若手演奏家】

 

■ジャン・ロンドー(チェンバロ)(1991-)

『Bach – Aria mit 30 Veränderungen Goldberg Variations BWV 988 – Rondeau | Netherlands Bach Society』


オリーブが大好きな、フランスの正統派チェンバリスト。この動画は2018年のもの。2022年2月に新しい録音のCDを出している。

 

■ラン・ラン(ピアノ)(1982-)

『ラン・ランが語る《ゴルトベルク変奏曲》~アリア編 』


世界的に活躍する中国人ピアニスト。

 

【超有名な20世紀の巨匠たち】

■ワンダ・ランドフスカ(1879-1959)

『Silent Tone Record/バッハ:ゴルトベルク変奏曲/ワンダ・ランドフスカ/英HMV:ALP 1139/クラシックLP専門店サイレント・トーン・レコード』


20世紀に忘れられた楽器チェンバロを復活させた。バッハ演奏の研究家。

 

ラルフ・カークパトリック(1911-1984)

『J.S. バッハ:ゴルトベルク変奏曲/イタリア協奏曲(カークパトリック)』

 

アメリカの音楽家・音楽学者、チェンバロ奏者。ランドフスカに師事。

オリーブのオススメする楽譜の著者。イタリアの作曲家スカルラッティのソナタを研究し、「カークパトリック番号」という、ソナタの番号付けの方式を作り出した。

 

■カール・リヒター(1926-1982)

『Silent Tone Record/バッハ:ゴルトベルク変奏曲BWV.988/カール・リヒター』

独DGG:2707 057/クラシックLP専門店サイレント・トーン・レコード

 

聖トーマス教会のオルガニストを務めた。指揮者であり、オルガン、チェンバロ奏者。

 

■グレン・グールド(ピアノ)(1932-1982)

『バッハ - ゴルトベルク変奏曲 BWV.988  グールド 1981』

 

こちらのしっとりした1981年の演奏が有名。彼の人生の全てがここに凝縮されている。

 

■ブランディーヌ・ヴェルレ(1942ー2018)

『Bach: Variations Goldberg』

ジャン・ロンドーの師。国際的な音楽活動を行ったフランスのクラヴサン奏者、教育者。

 

【世界で活躍する日本人演奏家】

 

■鈴木雅明(1954-) CD

『バッハ:ゴルドベルク変奏曲BWV.988』

2015年発売 レーベル:ロマネスカ

1990年にバッハ・コレギウム・ジャパンを創設。東京藝術大学名誉教授。

 

■鈴木優人(1981-) 

ゴールトベルク変奏曲 鈴木 優人』

 

2019 NHKらららクラシック

2018年よりバッハ・コレギウム・ジャパン主席指揮者。

 

■曽根麻矢子(1964-) 

『J.S.バッハ:ゴールドベルク変奏曲 Goldberg Variations BWV 988』

 

スコット・ロスに指導を受けた日本のチェンバリスト。

 

■塚谷水無子

紹介記事

破天荒なケンバニストの真意とは?トイピアノやオルガンなど4種類の楽器で、バッハのゴルトベルク変奏曲を録音する塚谷水無子の発想』

ONTOMO

インタビュー:2019年12月15日

https://ontomo-mag.com/article/interview/minako-tsukatani-goldberg/

著者:飯田有抄

参照:2022年7月3日

オリーブが今注目するケンバニスト。

 

11人も紹介してくれてありがとう。さすが、オリーブ。

いいえ、お安いご用よ。リカはどの演奏が好き?

オリーブはジャン・ロンドーの大ファンなのよね。ウチも一家でジャン・ロンドーファンなの。なんか、塚谷水無子さんの活動にも興味あるな。

 

まとめ

 

今日勉強したことのまとめ。

 

ゴルトベルク変奏曲は、アリアの低音部の変奏曲なんだね。それから、胸を打つ逸話があったよ。病気がちで不眠になりがちなカイザーリンク伯爵が退屈しないように、14歳のゴルトベルク少年が演奏した曲だった。

 

30曲の変奏曲の中で、規則的にカノンが配置されている。3,6,9,12,15,18,21,24,27番目の変奏曲がカノンだったね。追いかける声部(パート)が規則的にだんだん離れていくように作られている。宇宙的!

 

弦楽器や管楽器、どんな楽器でも演奏できる。美しい演奏がたくさんあったね。

 

バッハが独自に考えた装飾音のルールは、表を見て解読することができる。装飾音はカタカナで書いても良い。弾く音を併記している楽譜もあるし、動画もある。気に入った演奏を真似してみるのもいいね。

 

でも正統派な演奏も聴いておいた方がいいね。チェンバロとピアノの代表的な演奏家は、ジャン・ロンドー(チェンバロ)、グレン・グールド(ピアノ)1981年版が有名、ラン・ラン(ピアノ)。

 

こんな感じでまとめてみました。

 

素晴らしいわ!

色々なヒントをありがとう。ぜひ演奏してみたいし、将来は曲を使って映画も作りたいな。

応援しているわね。ジャン・ロンドーが来日したら、ご両親とリカと一緒に演奏会に行きましょう。

そうね。生演奏を聞くことも大切な経験だね。みんなで演奏会に行こう!

    

 


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